基本的にドイツ料理を食べに行くということは滅多にありません。
日本からの訪問者と共に行く、というシチュエーションぐらい。
ただ、観光や旅行に出たりすると旦那と行くことがまれにあります。
ドイツ料理のレストランでまず直面することは「食べたいものが無い」という状態。
日本のレストランみたいに魅力的な名前が付いているわけでもなく、
はっきりときっちりと何のお料理か書かれています。
味も想像できちゃうし、地域による多少の違いはあっても
基本的に内容はどこに行ってもだいたい同じ・・・。だと私は思います。
ドイツ人が取り分けて食べることをせず、1人一つずつオーダーするのは有名な話。
お会計も「別々で」というのが主流です。
先日のウィーンで隣に座っていたドイツ人女性4人組。
シュニッツェルが有名なお店で、薄いけどでかいシュニッツェル。
私は旦那と半分ずつにしました。取り分けのお皿を持ってきてもらって。
その女性達は「子供用シュニッツェル」を4つ頼みました。
値段は半分ずつにしたほうがちょっと安かったです。
どこまでも取り分けという文化が無いんだなあ・・・と。
ちなみに反対側に座ってた若い夫婦は1人一皿でしたけどね(笑)
そして良くあるシチュエーション、もうひとつ。
食べたいものが無い時に「スープ」と「ミニサラダ」を頼むことがあります。
ミニサラダは多くの場合Beilageと言って、つけ合わせの欄に記載されています。
Beilageは通常メインと一緒に頼みます。
一つのお皿にメインとサラダが盛られるということは稀で、
サラダは別途付いてくるか、そもそも付いていなくて別オーダーのお店が多いです。
そしてスープは「前菜」の欄に記載されています。
たとえば、「スープ」と「ミニサラダ」を頼んだ場合
よくウェイターさんに聞かれる「サラダは前菜ですか?メインですか?」という質問。
スープはあくまでも「前菜」の存在です。
サラダもミニサラダ以外に、通常サイズのサラダがあって、
これは取り分けると言うよりは「今日はサラダが食べたい気分なの」って人が頼んで
サラダだけを食べている光景を見るほうが多いです。
つまりサラダは、人によってはメインになるということ。
でも「スープ」はいつまでたっても前菜の存在なのです。
つまり「サラダはメインで」と答えた場合
まずスープがやってきて、スープが下げられた後サラダがやってきます。
ドイツレストランですごいなーって思う点は
別々の料理でもテーブルのみんな分、同時に運ばれてくること。これは基本。
先に運ばれてきて「冷めないうちに食べて!」ということにはまずなりません。
必ずみんな一緒に運ばれてきます。
つまり、「前菜」の時間は、同席者が前菜を頼んでいなければ何も運ばれず、
メインが一緒に運ばれてくるのです。
旦那「シュニッツェル」
私「スープとミニサラダ」
という場合、私がスープを飲み終わらない限り
旦那のシュニッツェルは永遠に運ばれてきません。
私は、旦那と同じタイミングでスープとサラダも一緒に食べたいの!という場合
ウエイターに必ずその旨を伝えなければなりません。
もちろん、そう伝えた場合は快く了承してくれてちゃんとそうしてくれます。
また、もし自分だけが前菜を頼んだ場合、
前菜は空気を読んでちゃっちゃと食べないとみんなのメインが運ばれないので
話に夢中になって前菜をなかなか食べきれない、なんてことは無いように注意が必要です。
食文化って食べるものが違うのはもちろんですが、
内容だけじゃなくてこういう部分も結構違うので面白いですよね。
でもやっぱり全部どーんとテーブルに運ばれて
少しずつ食べるほうが私は好きだなあ・・・。