Living in Germany

◆ドイツで暮らす◆

 

 

 

 

☆ものすごい経験・・・疲れ果てた・・・。

先日、おそらく私の人生の中でも強く印象に残るであろう体験をしました。ある意味、恐怖体験(笑)

 

仕事の関係で、でも仕事とはまーったく関係のない分野で通訳をすることになりました。しかも取材の。取材を受けるのが日本人、取材するのはドイツ人。その取材を含むあるイベントを取り仕切る代表の人に頼まれたときに、その場で私にはできないので!と断り、隣にいたドイツ人上司もさすがに私には力不足とわかり、「彼女じゃなくても他に誰か見繕いますから(通訳の)話は引き受けますので」と答えたのですが、どうしても「あなたに」お願いしたいと強くお願いされ、また「そんな緊張するような場じゃないから気楽にね」ドイツ語でいうところの「locker」だから、と言われました。

 

うちの会社がその主催者に対して支払わなければいけないある経費をゼロにしてもらう代わりに、私が通訳を引き受けるということで話がまとまったのです、バーター契約みたいな。ボランティアでってことだったら気も楽だったけれど、少なからずお金が絡んでいるのもちょっと胃が痛い原因ではありました。

 

 

 

 

で、頼まれた当日、指定の場所に行ったら、それは「取材」ではあったのですが、どっちかというと「記者会見」でした・・・。30人ぐらいいたかなあ、、記者から飛んできた質問を通訳。そして私はその分野、まーったく知らない。これ本当にキツイ。一応さらっと単語とかは覚えていったけど、だけど知らない分野だけに質問が何なのかもわからないから用意することも出来ない。

 

っていうかそもそもドイツ語を通訳できるほどのレベルではない。もちろん日常会話を話したり、仕事でも話すことはありますが、「ちょっとできます」程度のドイツ語なのでそれを「取材」だの「記者」だのと公式の場で披露するものではないし、そんな時のために「通訳」っていう仕事の人がいるじゃないかーーー!と。

 

でも時すでに遅し。あがいてもどうにもなりません。

 

とにかく飛んでくる質問を取材対象の日本人に説明し、答えを受けてそれをドイツ語で答える、というのをこなすしかない。でも質問の意味がわからなーい!

 

 

 

もうここは恥はかき捨てで、ある質問には何度も「すみません、もう一度言ってもらえますか?」と聞きました。この記者会見、上司も同席していたのですがそのやり取りを見て「あの人、オランダ訛りのドイツ語だったから、あなただけじゃなくあの場にいた人みんな何言ってるかわからなかったから気にしないでいいわよ」とフォローしてくれましたけど。

 

そしてドイツ語で質問が飛んでくると思ってたら、突然アメリカ人記者からの英語の質問、えーーー、聞いてないし!英語まで飛んでくるのかい??ここまで焦ったのは人生の中でもそんなにありません。

 

そして取材を受ける日本人も取材慣れしていないようで、会見前に少し話しても「あまりこういう場には出たことが無くて・・・」という子たち(20代のお兄ちゃんたち)。

 

記者からの質問を私が聞いても「結構・・・」「まあまあ・・・」「割と・・・」とか答えるので、そうじゃなくて出来れば具体的な数字を言ってくれーーーー!と焦る。

 

でもその場で日本語とドイツ語が両方わかる人が誰もいなかったのでこれはもう取材を受けるお兄ちゃんたちを巻き込んでしまえ!と途中から通訳という正式な立場は無視し、「〇〇って言ってるけど何のことかわかります?」とか聞いたりして、逆に説明してもらったりしてそれをあたかも通訳したように答え、その場をしのぐ。

 

もうね、これはもう「私にはできません」とお断りしたのにそれでも「やってほしい」って言ってきた主催者のせいにします。どこがlocker(緩い)やねん!お兄ちゃん達にはお役に立てず申し訳なかったと謝り、でも「記者の人の質問ちょっとずれてましたよねー」とか和気あいあいと話してくれていい雰囲気で終われたのは良かった。

 

 

 

その通訳の仕事は2日連続で頼まれていました。「明日はもう少し大きな会場だから」と言われ、もうやめてくれ・・・・と思うものの逃げられない。その夜、娘が寝た後、深夜までその分野の勉強をしました。その日来た質問から勉強したり、ある程度の知識は頭に入れて、それをドイツ語でなんというかというのも調べて翌日に臨みました。

 

そして向かった次の日の取材はさらに大きくて会場も広くて100人以上記者がいるような記者会見。カメラのフラッシュがたかれ、もうその場で私、無理・・・。そしてどうやらライブストリームで配信までされてるみたいで、もう絶対にやめて!もう本当に無理!と胃が痛いというかもうキューっと心臓が絞られているようなそんな状態。

 

取材対象は前日に私が担当した日本人のみならず、ほかの国籍の人もいてそれぞれ通訳さんがついています。もう本当に、本当に無理だから!と思っていたら、なーんと私が担当する予定だった日本人がドタキャン!会見に出席しないことになりました。でもそれがわかったのは会見直前、私が会場にスタンバイしていた時。もっと早くわかってたら、こんなに胃が痛い思いはしなくてよかったのに・・・。

 

記者もものすごい多いし、ライブ配信だし、もう無理!と思っていたのですが、記者から飛んでくる質問は大きな会見だけによくある質問で、これだったら私、普通に答えられたわーというような内容ばかり。会見の規模は小さかったけれどマニアックな質問ばかりだった前日とは大違い・・・・。

 

結果として用はなかったけれど、それでもあの直前まで緊張させられたのは本当にきつかったわ。。。。

 

 

 

自分が知っていることだったら、例えば仕事の分野とかだったらある程度わかるし答えることもできる。だけど全く知らない世界の話だと、日本語ですらよくわからないので本当に無理。世の中の通訳さん、本当にすごい仕事だと思います。言葉だけじゃないですもんね。いやはや、すごい。

 

そして、上司からは「焦っているように見えなかった」とは言われたけれど、こんなに焦った経験はそうそう人生でもありません。いい勉強になった、なんてありきたりの言葉では言い表せない、ものすごい勉強というか人生経験をさせてもらいました。

 

そしてこの機会のせいで(おかげで)、また新たな知識が色々増えました。あの時、取材を受けたお兄ちゃんたちとはあの場限りではあったものの、いつか世界の舞台で活躍したというニュースが聞けたら嬉しいなあ、と。

 

はあ、、、、本当に疲れた。心身ともに疲れた、ではなく心心疲れた・・・という2日間でした。